「お薬手帳らぼ」開設

 最近テレビでよく見かけるのが、「お薬手帳を断れば、¥20安くなる」「¥20安くなるから断ろう」という内容です。街頭インタビューなどでは、「お薬手帳なんか持ってない」「お薬手帳は意味が無い」とお答えの方が映し出されます。

 ただ、私はインタビューにお答えになった方に問いたい。「怖くないですか?」と。

 いつ、どのような時に「お薬手帳」が役立つのか。これは、実際に必要な場面にならなければ気づきにくいものです。そこで、私はよく「車の任意保険」に例えます。

 

 車の任意保険…もちろん「任意」ですから、「自賠責保険」とは異なり強制加入ではありません。まさに入るか入らないかはドライバー次第ですよね。ですが、多くの人は入っていると思います。勿論、保険料の安いところを選ぶ方もいれば、保険の中身を充実することに主眼を置く方もいらっしゃるでしょう。


 さて、この任意保険、どのようなときに「入ってて良かった」と感じるでしょうか?


 実際に事故に遭遇した時、事故を起こした時ですよね。ご自身が加害者であれば、尚更「入ってて良かった」と思うことでしょう。何しろ、相手の生命に関わることですから。


 では、お薬手帳は?


 まず、ご自身の生命に危険が及ぶ場合…例えば交通事故に巻き込まれた場合、意識が無くて「飲んでいる薬があるのか、無いのか」などをご自身で伝えられない場合がありますね。


 そのほか、当サイトのトップページに掲載している画像にもありますが、旅行先で急に具合が悪くなった時、熱中症など急病に罹った時、現在の体調が薬のせいなのか別の原因なのかを素早く判断するための材料になります。


 「私は薬を飲んでいないから大丈夫。」

 「薬なんて、風邪やインフルエンザの時しか飲んでないから大丈夫。」


 上記の理由でお持ちでない方が多いと思いますが、それを、意識がない、気分が悪くて話せない…そんな時に明確に答えられますか?


  • いつ飲んだのが最後なのか
  • 最後に飲んだ薬は何なのか
  • どこの病院から出た薬なのか
  • どの薬を飲んで、体調に異常が無かったのか


 これらも大事な情報です。「何を飲んでいて、何を飲んだら気分が悪くなったのか」だけではないのです。


 ということで、¥20のためにご自身の健康をないがしろにしてほしくない…そんな想いで、お薬手帳に関する正しい情報をお伝えするためのサイトを有志と共に構築しました。


お薬手帳らぼ


 まだまだ作成が続く中での公開に踏み切りましたが、一刻も早く医療従事者の想いを正確に伝えるサイトが必要だと考えての公開です。


 お薬手帳なんて要らない…そうお考えの方にこそ、そしてメディアの方々にこそご覧頂きたいサイトです。当サイトの画面左側「リンク」でも紹介しております。是非ご覧下さい。

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