「調剤と情報」(じほう)という薬業界の有料購読誌の冒頭、五島の「地域調剤情報共有システム」についての紹介が掲載されました。
計3ページに渡って、長崎県五島市が行っている「地域調剤情報共有システム」について、詳細に掲載頂いてます。記事の中でも触れられていますが、今までの医療系情報共有システムは成功していないものが多いとのことです。何故ならば、「網羅性」に欠けるから。お薬手帳も、情報がボコボコと抜けていて、継続した情報でなければその価値を最大限に発揮できません。
網羅性を確保するには?
一つの答えが、五島市のシステムにあると考えます。行政主導で行われるサービスであることから参加薬局を募りやすく(五島市では新規開局を除いて全ての薬局が参加しています)、院内調剤されたものを除けば調剤情報が漏れ無く記録されます。
記事の中で記者の方が書かれてましたが、手帳そのものの持参忘れ、シールの貼り忘れ…電子版であればQRコードの読取り忘れなどが重なれば、データの信頼性という点で疑問が発生します。「この回の受診と、今回の受診の間で期間が空いているのは、何故なのか?」と薬剤師は考えるわけです。そこから患者様に色々お尋ねして、入院していたとか、飲み忘れで残薬があったとか、単に記録忘れだったという話を頂き、問題がなければ調剤を遂行します。
ただ、問題が無いこともありますが、問題があって処方医と相談の末、内容が変更になることも多々あります。その時、「網羅性」が確保されていない情報のみでは話が進まないこともあるのです。それを解消するために患者様にお尋ねすると、当然ながら時間もかかります。普段よりお待ち頂く時間が長くなれば、皆さんのご予定にも響きます。
普段から切れ目なく情報を蓄えることは、災害時などいざという時に役立つのは勿論ですが、普段の受診においてもご自身の健康はもとより、ご自身の時間・他の方の時間を大事にする事に繋がります。
話が脱線しましたが、網羅性を確保する方法一つとして五島市の「地域調剤情報共有システム」は大きな可能性を秘めていると考えます。
全国の薬剤師の皆様、是非一度五島にお越し頂き、体験してみてください。
そして、あい調剤薬局では、一緒に働いて下さる薬剤師さんを緊急で募集しております。募集して半年以上が経過しましたが、なかなか応募を頂けません。是非この機会に、数ヶ月でも構いませんので「地域調剤情報共有システム」を当社で経験してみませんか?